標高差:2,130m
岐阜県高山市奥飛騨
1日目、新穂高〜槍ヶ岳:8時間01分(休息時間含む)
ウィキペディアより
名前の如く天に槍をつく形が特徴的な高山であり、その形から「日本のマッターホルン」とも言われる。登山者でにぎわい、穂高岳などと共に多くの登山者の憧れの的となっている。
開山者は、播隆上人
(1786年- 1840年)である。 そのピラミダルな山容にふさわしく、槍ヶ岳は四方に尾根と沢を伸ばして
いる。 尾根は東西南北に、東鎌・西鎌・槍穂高・北鎌の四稜、沢は東南に槍沢、南西に飛騨沢(槍平)、北西に千丈沢、北東に天丈沢の四沢である。
新穂高 |
白出沢分岐 |
槍平小屋 |
最終水場 |
千丈乗越分岐 |
飛騨乗越 |
槍岳山荘 |
槍ヶ岳 |
5:32 |
7:06 |
9:08 |
10:20 |
11:15 |
12:49 |
13:03 |
13:33 |
『日本百名山』 昨年のリベンジを果たし6年で ”日本百名山”を完登した。
槍ヶ岳日帰りの可能性
標高差は上高地から登るより450mも高いが、歩行距離が5.7km短いので、早立ち、遅帰り出来る
新穂高側からの方が充分、日帰り可能と思った。 現に今日も2人の人が日帰りとしていた。
槍ヶ岳山荘に泊まる
山荘で受付を済ませたのが14時過ぎ、話し相手を見付けて持参の焼酎を飲みながら山談義に花を咲かす。 山小屋で嫌なのは宿泊者が少なくても一部屋に定員分詰め込んでしまうことだ。
後片付けを少なくしたい魂胆は判るが、定員の倍以上詰め込む時もあるのだから、宿泊者の少ない時くらい、ゆっくり寝かして貰いたいと思う。
夜中に再度、足が攣る
酔っ払って寝たのは19時過ぎ、21時頃に目が覚めて寝返りを打った瞬間、両足が金縛りの様に攣ってしまい、声も出せずにのたうち回る。
攣らない位置を見付けるが、そこから少しでも動くと又、攣ってしまうので寝返りが打てなくなり、結局、殆ど眠れず夜を明かしてしまう。
1日目:新穂高〜槍ヶ岳山荘
2日目:槍ヶ岳山荘〜穂高岳山荘
3日目:穂高岳山荘〜新穂高
奥穂日帰りの時に通ったことがある ”右俣林道”を進み、
車止めゲートを越える。
平日なのに広い無料駐車場は満車だったが、出て行く車があったので、そこに車を入れて車中泊をした。 明るくなった5時32分に出発。
バスターミナルから見上げる ”笠ヶ岳”には朝日が当たっていた。
近道が終わると ”穂高平小屋”の前に出た。 足の速い人は付近には
見当たらなかったが、しばらく歩いていると後ろからやってきた。
抜かしたはずのおいらが前を歩いているので、もの凄く不思議だったらしい。 近道に気付かなかったのを悔やんでいた。
前回は自転車を押して上がったので登山者用の近道を通れなかったが、今回は近道を通ってみる。 丁度、やたら足の速い人に抜かれ、その人は近道に気付かず真っすぐ進んでしまった。
近道が本当に近道か確認出来る良いチャンスだ。 近道は樹林帯の道で近道には思えなかったが・・・
1時間34分にて前回 ”奥穂高岳”を日帰り登山した時に
自転車をデポした ”白出沢分岐”に着く。
”白出沢分岐”から少し進むと右俣林道は ”白出沢”で終点となる。
ここにMTBがデポされていた。 槍の日帰りを狙ったものと思われる。
”白出沢”を渡ると登山道となる。
今のところお陽さんは遮られ涼しくて気持ち良く歩けている。
幅広い ”白出沢”を渡る。 ”笠ヶ岳”側への展望は終始利いて
おり、樹林帯に覆われた南アの様な暗いイメージは無かった。
2時間04分にて ”ブドウ谷”と書かれた地点に着くが、
付近は樹木に覆われ谷らしきところは見当たらなかった。
更に20分歩くと ”チビ谷”の沢に出る。
2時間49分にて大きな ”滝谷”を渡り、沢沿いに少し上る。
ここがクライミングで有名な ”滝谷”の下側なのか?
”滝谷”を渡ると ”藤木レリーフ”があったが、
どなたか存じ上げませんので素通りする。
3時間36分を要して ”槍平小屋”に着く。 ここから ”南岳”に
突き上げる登山道があるが、相当な急登らしい。 この小屋も ”南岳
小屋”と同じく、ハイカーの通過点になっている様だった。
天気が良いので屋根の上に布団干しをしていた。
9時08分、ここまで休憩無しで歩いて来たので、ここで朝飯とする。陽が当たる様になり、気温は低いが暑くなってきた。 栃木県那須から
来られたじっちゃんと話しすると、じっちゃんも今年で百名山を達成
したらしい。 栃木訛りだったので話しの半分しか理解出来なかった。
”槍平小屋”で20分程休憩して出発する。 小屋の周囲には広い河原が広がっており天場になっていた。 これが ”槍平”の名の由縁か。 目の前の”奥丸山”へは、1時間で往復出来るらしいが興味が
湧かない。 山頂からの展望は良いらしい。
4時間36分歩いて標高はまだ2,200m。 後980m残っている
ので登りがきつくなるのはこれからか。 この後、4ヶ所で標高表示があったが、相当、登ったつもりでも200mだけだったりして、表示がある方が精神的に良くなかった。
振り返り見た ”奥丸山”。 あれでも標高は2,440mある。
”奥丸山”からの尾根筋からも ”槍ヶ岳”に行ける登山道がある様だ。
終始見えていた ”笠ヶ岳”と、手前は ”奥丸山”から続く尾根筋。
天気が良すぎて日焼けに注意であるが、暑くてTシャツにならずにいられなかった。
”西鎌尾根”から ”槍ヶ岳”に続く稜線を見る。 この辺りを”飛騨沢”と言うらしい。
トリカブトを初め、お花は少し咲いているが、今回はお花は撮らないと決めておく。
”槍ヶ岳山荘”が肉眼で確認出来る様になってきた。
”槍ヶ岳”は ”飛騨乗越”に登るまで見えない様だ。
肉眼では ”弓折岳”の下に ”鏡平山荘”がはっきり見えていた。
5時間43分にて ”千丈沢乗越分岐”に着く。 右の箱の中まで見なか
ったが救急箱で、靴底が剥がれた時のガムテープまで入っているらしい。
”飛騨乗越”が見えてきた辺りから登りはきつくなってくる。
長い行程中で ”飛騨乗越”で始めて ”槍ヶ岳”を見ることが出来た。ここまで ”槍”はまったく見えなかったので、”一ノ沢”からの
”常念乗越”と同じく、見えた時の感動は大きい。
7時間17分にて ”飛騨乗越”に着く。
この向こう側に ”槍沢”が広がる。
7時間31分にて ”槍ヶ岳山荘”に着く。
宿泊申し込みの前に、まずは ”槍”にアタックしておく。
昨年は ”上高地”から ”槍沢”へ登ったが、標高差は大きいが ”飛騨沢”からの
登りの方が楽に感じた。 体力さえあれば ”槍”への日帰りも充分可能性であろう。
てっぺんまでは15分で登れるらしいので、まずは混み具合を見て先行者が少なくなるのを待つ。
ザックをデポしてアタックを始めるが、力んだせいか右足が攣っ
てしまい動けなくなる。 治している間に遅い3人組みに先行さ
れてしまい、蓋をされてしまい、15分登頂は夢に終わる。
左写真の拡大。 丁度、団体さんが下りて来て混み合う。
先頭のじっちゃんはガイドにロープでサポートして貰っていた。
左で待っている人とは山荘で酒の相手をして貰った。
高齢者社会を象徴する様に平日なのにこの混み具合。
3連休ともなると恐ろしい停滞になるんだろう。登り、下りの
一方通行にはなっているが、写真の箇所ではかち合っていた。
けつを摺り摺りしながら降りて行っているが、それは危ないですよ。
”播隆上人”が登った時の困難はうかがい知れないが、今では誰でも登れる様に
整備されている。 しかし、昨年の氷雪の槍は泣きたい程、怖かった。
結局、23分掛かって穂先に立つことが出来た。 日本百名山達成は昨年に終わっていると自分では思っているので嬉しくもなんともないが、冗談とは判っているが
”お前は槍に登っていない”と先輩から言われなくなる方が嬉しい。 穂先に立って『槍はアルプスの展望台』と言うキャッチフレーズを思いついた程、全アルプスの山々が見えている。
知らぬおっさんと山座同定を始めるが、北穂を前穂と言い出して、俺の言うことを聞かないのでこちらもむきになってしまう。 とは言うものの劔方面の同定はイマイチ信憑性無し。
(肉眼ではきっちりと判ったんですが写真では判り難い。
眼下に見える ”槍ヶ岳山荘”と ”奥丸山”を見る。
”大天井岳”から続く ”東鎌尾根”を見る。 ”北鎌尾根”から登攀されて来た人も多く居た。
明日から縦走する ”奥穂高岳”までの尾根筋を見る。 どれくらい登り
下りを繰り返せば ”穂高岳山荘”に行けるのだろうか?
”大キレット”、”馬ノ背”はどれ位、困難なのか、全ては未知数である。
山中、何泊するかも判らない縦走初心者である。
ここだけは押しのけて行く訳にはいかないので、行儀良く並んで
付いて行く。 途中で5m横を15cm大の落石(上のおっさんが
落とした)があり、冷や冷やもんだった。 下に人が居ると落石さ
せない様に気を使ってしまう。
天気の良さ、展望の良さに酔いしれて穂先で25分も休憩していた。
下山こそ15分と思っていたが、途中で停滞に巻き込まれる。
下り時に停滞させているのは登り時に行く手を塞いでくれた
同じジジーだった。
牛歩参考(標高看板にて)
2,200m:4時間36分
2,400m:5時間13分
2,500m:5時間33分
2,600m:5時間52分
2,700m:6時間11分
2,900m:6時間52分
1日目:新穂高〜槍ヶ岳
やりがたけ
”新穂高”から14.4kmの距離。
”上高地からは22kmなので、
今回のコースの方が随分と近い。
シャキシャキと登る奥さんに対して足が進まない旦那に
コースを塞がれてしまった。
後世にもスタート地点が判る様に、分岐の表示板とした。
15分にての登頂チャレンジスタート地点をどこにするか?
2023年12月3日改定
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